課題研究成果報告
連番
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代表研究者氏名
飯久保 尚
研究代表者所属機関名・役職
東邦大学医療センター大森病院薬剤部・部長補佐
課題研究班メンバー (代表者:○) ※所属は申請時点
○飯久保 尚1)、多田公揚1)、若林 進2)、青柳吉博3)
1)東邦大学医療センター大森病院、2)杏林大学医学部付属病院薬剤部、3)国立がん研究センター研究支援センター
1)東邦大学医療センター大森病院、2)杏林大学医学部付属病院薬剤部、3)国立がん研究センター研究支援センター
課題研究名
製薬企業の医薬品情報に関するホームページにユーザーは何を望み、何を 感じているか
設置期間
平成27年4月1日~平成28年3月31日
課題研究の背景及び目的
1.課題研究の成果
【目的】
HPの利用者である医療関係者とHP作成者である企業の双方からHPのあるべき姿・方向性について広く意見収集を行い、その結果をもとにHPの利用性向上についての提言をまとめることを目的とした。
【方法】
アンケート形式にて、利用者側へはHPに掲載を望む医薬品情報の項目、HPのあるべき姿、パスワード付き薬剤師向け情報(以下制限情報)・医師限定情報の存在、HPで良かったこと・困ったこと等、企業側へはHPに掲載している情報の種類、制限情報・医師限定情報の有無および当該情報の選定基準、利用者側が考えるHPのあるべき姿等についてについてどう考えるか意見を求めた。
【結果】
利用者側アンケートは158件の回答があった。医薬品情報として配合変化、添文、粉砕情報、剤形写真、IF、適正使用情報は70%以上が必須情報と回答した。HPのあるべき姿として、①企業間で統一した体裁で情報を掲載、②企業間で統一した項目で情報を掲載、③パスワードは一社で取得すれば他社でも使用可能にする等が多かった。制限情報は、あっても良い47%、撤廃を希望するが46%だった。医師限定情報は71%が撤廃を希望した。HPで良かったこととして有用な情報が掲載されていた、24時間情報が得られた等が多かった。逆に困ったことは、情報が見つからなかった、欲しい情報が制限情報で必要時に得られなかった等が多かった。企業側アンケートは64件の回答があった。患者用資材、使用上の注意の解説、市販後調査結果は70%以上が掲載していると回答した。制限情報、医師限定情報があると回答したのは52%、13%であった。制限情報とする理由はプロモーション色が強い、麻薬関連、著作者・監修者の意向、非医療従事者が閲覧すると誤解を生じる懸念があるため等が多かった。利用者側から希望が多かったアイデア①②③について、各々67%、69%、38%が検討できる・検討に値すると回答した。
【考察】
今回の結果よりHPの利用性向上のためには「企業間の統一(標準化)」と「制限情報」の2つが重要なキーワードだと考える。標準化は、利用者側アンケートでHPのあるべき姿として希望が多かったアイデア①②について、企業側が検討に値すると回答した割合が高かったことから、利用者側と企業側で意見交換する場を設け相互理解を深めることで標準化が進むと考える。制限情報は、非医療関係者の閲覧という大きな問題があるが、業界が制限情報とする内容を標準化し、サイトマップ等で制限情報・非制限情報の区分を明確に示すことが利用性向上につながると考える。以上を本研究班の提言としたい。
HPの利用者である医療関係者とHP作成者である企業の双方からHPのあるべき姿・方向性について広く意見収集を行い、その結果をもとにHPの利用性向上についての提言をまとめることを目的とした。
【方法】
アンケート形式にて、利用者側へはHPに掲載を望む医薬品情報の項目、HPのあるべき姿、パスワード付き薬剤師向け情報(以下制限情報)・医師限定情報の存在、HPで良かったこと・困ったこと等、企業側へはHPに掲載している情報の種類、制限情報・医師限定情報の有無および当該情報の選定基準、利用者側が考えるHPのあるべき姿等についてについてどう考えるか意見を求めた。
【結果】
利用者側アンケートは158件の回答があった。医薬品情報として配合変化、添文、粉砕情報、剤形写真、IF、適正使用情報は70%以上が必須情報と回答した。HPのあるべき姿として、①企業間で統一した体裁で情報を掲載、②企業間で統一した項目で情報を掲載、③パスワードは一社で取得すれば他社でも使用可能にする等が多かった。制限情報は、あっても良い47%、撤廃を希望するが46%だった。医師限定情報は71%が撤廃を希望した。HPで良かったこととして有用な情報が掲載されていた、24時間情報が得られた等が多かった。逆に困ったことは、情報が見つからなかった、欲しい情報が制限情報で必要時に得られなかった等が多かった。企業側アンケートは64件の回答があった。患者用資材、使用上の注意の解説、市販後調査結果は70%以上が掲載していると回答した。制限情報、医師限定情報があると回答したのは52%、13%であった。制限情報とする理由はプロモーション色が強い、麻薬関連、著作者・監修者の意向、非医療従事者が閲覧すると誤解を生じる懸念があるため等が多かった。利用者側から希望が多かったアイデア①②③について、各々67%、69%、38%が検討できる・検討に値すると回答した。
【考察】
今回の結果よりHPの利用性向上のためには「企業間の統一(標準化)」と「制限情報」の2つが重要なキーワードだと考える。標準化は、利用者側アンケートでHPのあるべき姿として希望が多かったアイデア①②について、企業側が検討に値すると回答した割合が高かったことから、利用者側と企業側で意見交換する場を設け相互理解を深めることで標準化が進むと考える。制限情報は、非医療関係者の閲覧という大きな問題があるが、業界が制限情報とする内容を標準化し、サイトマップ等で制限情報・非制限情報の区分を明確に示すことが利用性向上につながると考える。以上を本研究班の提言としたい。
2.研究発表
[学会発表]
1. 飯久保 尚. 製薬企業の医薬品情報に関するホームページにユーザーは何を望み、何を感じているか.(口頭) 第 19 回 日本医薬品情報学会総会・学術大会、2016 年 6 月 4 日、昭和薬科大学
1. 飯久保 尚. 製薬企業の医薬品情報に関するホームページにユーザーは何を望み、何を感じているか.(口頭) 第 19 回 日本医薬品情報学会総会・学術大会、2016 年 6 月 4 日、昭和薬科大学