JASDI若手の会 第5回報告
2021年12月13日 12時16分2021年11月14日(土)Zoom®にてオンライン開催された、第5回JASDI若手の会について御報告致します。
<プログラム>
13:00 ~ 14:00 特別講演
「 DI-DX -医薬品情報と薬剤師ナレッジのデータ化- 」
岡山大学病院・薬剤部
人工知能応用メディカルイノベーション創造部門
部門長・教授 神崎 浩孝 先生
14:00 ~ 15:00 総合討論
“DI室の発展的な業務と、今後10年を見越したビジョンを議論する“
司会進行:昭和大学 百 賢二 先生
<まとめ>
新型コロナウイルス感染症流行状況は改善傾向であったが、今回もZoom®によるオンライン開催形式で研修会を実施する運びとなりました。
神崎先生のご講演においては、社会は情報新時代(Society5.0)に突入し、薬剤師が日常業務で培った“知識や経験”を共有できているか、記録・管理できているか、という投げかけをいただきました。
その最適解として、情報通信技術の利用・応用がもっとも合理的であることを、開発に携われた「AI-PHARMA」の開発時の具体例を交えて、ご解説いただきました。
医薬品情報担当者が抱える現状の課題に対し、「情報収集、管理、共有」のそれぞれの観点から解決すべく開発された「AI-PHARMA」に組み込んだ問題解決のノウハウや価値観、今後の展望についてお示しいただき、今後の医薬品情報担当者が持つべきリテラシーの大切さをご解説いただきました。
総合討論においては、従来のスモールグループディスカッション形式ではなく、総合司会を昭和大学の百先生ご担当いただき、“今後10年を見越したビジョン”をテーマにフリーディスカッションを行いました。このディスカッションには神崎先生にも御参加いただき、実務担当者、大学の指導者など、参加者それぞれの立場で、DX化に伴う変化を受け入れる柔軟さが必要との認識で一致しました。またAI情報を用いることで、医師・看護師など職種を選ばず医薬品情報にアクセスできる未来において、医師・看護師の基本スタイルである“聞く文化”にうまく取り込まれる形で、AI技術を利活用した薬剤師の迅速かつ的確な対応が、薬剤師の存在意義を示すことにつながるのではないか、という認識で一致しました。
御講演・フリーディスカッションと近未来的な話題が、実はすぐ身近まで来ていることを思い知らされる、とても実りのある研修会となりました。